私は長年、自分のいびきが周囲にどれほど迷惑をかけているかを深く考えたことがありませんでした。しかし、ある夜、妻から言われた一言が私の人生を変えました。私のいびきが突然ピタッと止まり、数十秒間も全く息をしていない時間があるというのです。そして、死ぬのではないかと思うほどの沈黙の後、ガハッという激しい音と共に再び呼吸を始める様子が、見ていて恐ろしいほどだと言われました。自分自身では全く気づいていませんでしたが、言われてみれば朝起きた瞬間に口の中がカラカラに乾いていて、喉に痛みを感じることが日常茶飯事でした。また、どんなに早く寝ても朝から体が鉛のように重く、仕事中も常に頭の中に霧がかかったような状態が続いていました。特に午後二時を過ぎる頃には、椅子に座っているだけで意識が遠のくほどの猛烈な眠気に襲われ、コーヒーを何杯飲んでも効果がありませんでした。夜中に三回はトイレに起きるのも、年齢のせいだと思い込んでいましたが、それもすべて睡眠中に呼吸が止まっていることによる体の反応だったのです。病院での精密検査の結果、私は重度の睡眠時無呼吸症候群であると診断されました。一晩に何百回も呼吸が止まり、血中の酸素飽和度が潜水艦の内部のような危険なレベルまで低下していたそうです。これでは脳や心臓が休まる暇がなく、体が悲鳴を上げるのは当然でした。自分では「寝ている」つもりでも、実際には一晩中窒息と覚醒を繰り返しているような過酷な状態だったのです。治療を開始してからは、驚くほど朝の目覚めが爽やかになり、日中の集中力も劇的に向上しました。家族の指摘がなければ、私は今でも自分の命を削るような眠りを続けていたに違いありません。この病気の怖さは、本人が気づかないうちに全身の血管や臓器を痛めつけていく点にあります。もし、家族からいびきの停止を指摘されたことがあるなら、それは冗談事ではなく、生命の危機を知らせる重大な警告として受け止めるべきです。
突然いびきが止まる睡眠時無呼吸症候群の恐怖を語る体験記