半年前のある日、夕食のカレーを食べていたときに突然、舌の先に電気が走るような鋭い痛みを感じました。最初は「少し火傷をしたのかな」程度に考えていたのですが、数日経っても痛みは引くどころか、何も食べていないときでも舌全体がピリピリ、ヒリヒリと疼くようになったのです。鏡で見ても、舌の表面はいつもと変わらずピンク色で、口内炎ができているわけでもありません。困り果てた私は、まず「舌が痛い、何科」と検索し、一番身近だった近所の歯医者さんへ行きました。先生は私の口の中を丁寧に診てくれましたが、歯には問題がなく、詰め物の鋭利な部分も見当たらないと言われ、気休めのような軟膏を処方されて終わりました。しかし痛みは治まらず、夜も眠れないほどの不快感に襲われるようになりました。次に私は、大きな総合病院の耳鼻咽喉科を訪ねました。ここではカメラで喉の奥まで診てもらいましたが、やはり「粘膜は綺麗ですよ」という診断でした。がんなどの恐ろしい病気ではないという安心感は得られたものの、現実に続いているこの痛みはどうすればいいのかという絶望感がありました。三軒目に訪れたのが、大学病院の歯科口腔外科でした。そこでようやく私の不調に「舌痛症」という名前がついたのです。先生の説明によると、舌の痛みには見た目に異常がある器質的なものと、神経の伝達や精神的なストレスが関与する機能的なものがあり、私は後者の典型的な例だったようです。その後、口腔外科から紹介された心療内科を併せて受診し、抗うつ薬や漢方薬による治療、そして何より「この痛みは脳の誤作動であって、舌そのものが壊れているわけではない」という理解を深めることで、少しずつ快方に向かいました。この経験を通して私が学んだのは、舌の痛みは必ずしも一つの科で解決するわけではないということです。見た目に問題がないからと諦めず、口腔外科のような専門性の高い場所で診断を仰ぐことの重要性を痛感しました。もし、あなたが今、原因不明の舌の痛みに一人で悩んでいるなら、どうか複数の科の可能性を視野に入れて動いてみてください。私のように、遠回りはしても必ず理解してくれる先生と適切な治療法に出会えるはずです。舌の痛みという孤独な戦いに終止符を打つためには、まず一歩を踏み出し、自分の痛みを正確に代弁してくれる診療科を見つけることが何よりも大切なのです。
舌がピリピリ痛む不調を抱えて病院を回った私の体験記