現代社会において、体重減少の原因として非常に高い割合を占めているのが、精神的なストレスや心の病です。仕事や人間関係、家庭内のトラブルなどで過度のストレスにさらされると、脳の視床下部にある自律神経中枢が乱れ、摂食中枢を抑制してしまいます。その結果、自分では気づかないうちに食事が喉を通らなくなったり、食べても胃が受け付けなくなったりして、体重がみるみる減っていくのです。このような場合、受診を検討すべきは心療内科、あるいは精神科となります。心療内科は、心の悩みが「胃痛」「倦怠感」「体重減少」といった具体的な身体症状として現れた場合に、心と体の両面からアプローチしてくれる診療科です。例えば、うつ病の初期症状として最も多く見られるのが「食事への興味の消失」と「著しい体重減少」です。以前は好きだったものが美味しく感じられなくなり、ただ空腹を満たすための作業として食事を摂るようになると、必要なエネルギー量が確保できず、体重が落ち始めます。また、若い女性に多い神経性やせ症(拒食症)などの摂食障害も、専門的な心理療法と栄養管理が必要です。体重減少は何科に行くべきかという判断において、もし内科での精密検査で身体的な疾患が見つからなかった場合、それは心が発している警告信号かもしれません。心療内科では、抗うつ薬や抗不安薬などの薬物療法だけでなく、カウンセリングを通じてストレスの源泉を紐解き、環境調整のアドバイスをしてくれます。大人の場合、自分の心の弱さを認めたくないという心理が働き、無理に「体だけの病気」を探そうとしてドクターショッピングを繰り返してしまいがちですが、それは回復を遅らせる原因になります。心が疲れ果てると、脳は生存に必要なエネルギー補給さえも拒絶するようになります。体重減少という目に見える変化をきっかけに、自分の内面的な負担に向き合い、専門家の力を借りて心を癒やす時間を取ることが、結果として健康な体を取り戻すための最も誠実な選択となるはずです。
ストレスや心の不調による体重減少の相談窓口