子供の健康管理において、発熱と同時に発疹が現れる疾患の中でも、特に保護者が知っておくべき重要なものがいくつかあります。これらは単なる風邪と見分けがつきにくいことがありますが、適切な治療を行わないと後遺症を招くリスクがあるため注意が必要です。まず、典型的な細菌感染症である溶連菌感染症です。これはA群溶血性レンサ球菌という細菌が喉に感染することで発症します。突然の三十八度以上の高熱と、喉の激しい痛みが特徴ですが、それと同時に、あるいは数時間後に全身に細かな赤い発疹が広がります。この発疹は「ザラザラした触り心地」が特徴で、特に脇の下や股などの擦れる部分に強く出ることがあります。溶連菌は放置すると腎炎やリウマチ熱といった深刻な合併症を引き起こす可能性があるため、医師から処方された抗生物質を最後まで飲み切ることが完治への絶対条件です。次に、原因が完全には解明されていないものの、日本人の子供に多い川崎病です。これも発熱と同時に、あるいは熱が続く中で全身に大小様々な赤い発疹が現れます。川崎病の恐ろしい点は、全身の血管に炎症が起き、心臓に栄養を送る冠動脈に瘤ができる可能性があることです。発疹以外にも、目が充血する、唇が赤く腫れる、首のリンパ節が腫れるといった症状が重なる場合は、一刻も早い専門医の受診と入院管理が必要です。また、最近では減少傾向にありますが、不完全な免疫状態での風疹や麻疹も依然として警戒が必要です。これらは高熱と同時に全身へ広がる発疹が特徴で、周囲への感染力も非常に強いため、社会的にも大きな影響を与えます。さらに、水痘、いわゆる水ぼうそうも発熱と同時に、あるいは少し遅れて、痒みを伴う赤い斑点が出現し、それが短時間で水疱へと変化していきます。水痘の場合は、全身のいたるところ、頭皮や口の中まで発疹が出るのが特徴的です。これらの疾患に共通して言えるのは、発熱と発疹という二つのサインが組み合わさったとき、それは単なる一時的な体調不良以上の何かが体内で起きている可能性が高いということです。親御さんとしては、発疹の形状をよく観察し、特に色が紫っぽくなっていないか、押しても消えない内出血のようなものではないかを確認してください。また、喉の痛みや目の赤みといった随伴症状も重要な手がかりとなります。早期に正しい診断を受けることは、適切な薬を使用できるだけでなく、将来的な合併症を防ぎ、お子さんの体を守るための最も確実な手段なのです。
溶連菌感染症から川崎病まで発疹を伴う子供の熱性疾患