花粉症の症状の中でも、とめどなく流れ出る鼻水、連発するくしゃみ、そして息苦しいほどの鼻づまりは、日常生活の質を著しく低下させる、非常につらい症状です。このような鼻のトラブルに特化して悩んでいる場合、最も頼りになる専門家は、耳鼻咽喉科の医師です。なぜなら、耳鼻咽喉科は、その名の通り「耳・鼻・喉」のスペシャリストであり、花粉症によって引き起こされるアレルギー性鼻炎の診断と治療を、最も専門的に行ってくれるからです。耳鼻咽喉科を受診する最大のメリットは、専門的な器具を用いて、鼻の中の状態を直接、詳細に診察してもらえる点にあります。医師は、鼻鏡やファイバースコープといった器具を使い、鼻の粘膜がどの程度腫れているのか、鼻水の色や性状はどうか、鼻茸(ポリープ)ができていないかなどを、自分の目で直接確認します。これにより、症状の重症度を客観的に評価し、一人ひとりに合った最適な治療法を提案することができるのです。治療法も多岐にわたります。もちろん、抗ヒスタミン薬などの内服薬や、鼻の炎症を抑える点鼻薬の処方が基本となりますが、耳鼻咽喉科ならではの治療も受けられます。例えば、「ネブライザー治療」は、霧状にした薬剤を鼻や喉の奥に直接届けることで、粘膜の腫れや炎症を和らげる効果が期待できます。また、鼻づまりが特にひどい場合には、粘膜の腫れを一時的に緩和する処置を行ったり、長期的な改善を目指して、アレルギー反応を起こす鼻の粘膜をレーザーで焼く「レーザー治療」といった選択肢を相談したりすることも可能です。さらに、花粉症は鼻だけでなく、喉のイガイガやかゆみを引き起こすこともありますが、耳鼻咽喉科であれば、喉の状態も一緒に診てもらえるため、一石二鳥です。鼻の症状に特化して悩んでいるのなら、迷わず耳鼻咽喉科の扉を叩いてみてください。専門的なアプローチが、長年の悩みを解決する糸口になるかもしれません。
鼻水とくしゃみが辛いなら耳鼻咽喉科へ